2024年01月16日
膵臓がんにおける血液中の酵素活性異常の発見について、東京大学、理化学研究所とプレスリリースをしました。
半自動合成を用いた蛍光プローブの網羅的合成技術の開発をおこない、マイクロデバイスを用いた1分子酵素活性計測技術により血液中の様々なタンパク質加水分解酵素の活性を1分子レベルで解析する方法論を開発しました。
さらに、これを用いて、早期膵臓がん患者の血漿(けっしょう)中においてエラスターゼ、CD13、DPP4などの酵素の活性異常が起きている様子を明らかにしました。
これは、106-109分子の集団として酵素活性を解析する従来のたんぱく質機能解析技術では見いだすことができなかった1分子ごとの個性を反映した解析によって、はじめて可能になった成果です。血液中の1分子レベルの酵素活性異常を検出し、疾患の早期発見に資するリキッドバイオプシー技術の確立へとつながる研究成果として、社会実装が期待されます。
本論文は、米国科学誌 Cell Reports Methods(2024 年 1 月 12 日オンライン公開、1 月 22 日発刊)に掲載されます。
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